2013-03-11

マスメディアってテキトウだよなあって思う瞬間

事実関係があやふやな、あるいは間違っている時。

例その1:「ベイエリア」

最近、森三中の村上に似ていることが発覚したちきりん/伊賀泰代さん1と磯崎哲也さんの対談より:

磯崎:「シリコンバレー」って名称は、意外に歴史が浅いものなんですね。
ちきりん:当時はまだあまり開発もされていなくて。今はショッピングセンターやレストランが増えて街全体がとてもひらけていますが。
磯崎:シリコンバレーではなく、まだ「ベイエリア」と呼ばれていた時代ですね。

そう、シリコンバレーという名称は1971年に初めて使われた新しい単語だ。新しいが、流石に伊賀泰代さんが留学していた90年代半ばには、すでに使い古されていたことと思う。あと、「ベイエリア」だが、今も昔もベイエリアはベイエリアだ。磯崎さん(というか編集の方々)、ググればすぐわかるんだから、言葉の定義を確かめてから記事にしてほしい。

例その2:「検索エンジン」

石黒不二代さんという方が日経新聞に寄稿した記事より:

実は検索エンジンは、日本ではインターネット商用化のはるか前に発明されていた。しかし、その検索エンジンは、新聞社に売られていたそうだ。新聞社では、過去の記事を含めて検索するという需要があるからだ。

そもそも検索エンジンにもいろいろ種類があるし、「新聞社に売られて」いたとするなら、それは特定の用途に特化したもの検索エンジンだろうし、その背後にあった技術が、ウェブの検索エンジンに汎用的に使えるかは疑問だ。「日本には技術があったが、商売がヘタクソだったからGoogleが生まれなかった」ということを言いたいようだが、根拠としている話がテキトーすぎやしないだろうか。大体、「新聞社に売られていたそうだ」って、「えええ伝聞形!?」というのが、率直な感想だ。

石黒さん、スタンフォードのMBAらしく、もっとファックトベースで議論してほしいものだ。

例その3:「蒼井優は肉食系」

「物腰が柔らかそうなイメージの蒼井さんですが、実際はちょっと怖いんです……。ミスをした若い女性スタッフを怒鳴り散らしたり、周囲にも聞こえる声でその子の悪口を言ったりする。あるドラマの撮影では、エキストラで参加していた一般人が彼女にサインをお願いしたところ、『シッシッ!』と“あっち行け”みたいなジェスチャーをしたんです。あれには引きましたね」 (映画関係者)

う、う、うそだーおれは信じないぞー



  1. 以前、「Chikirinの正体」という釣りエントリを書いたが、まさか森三中だったとは、ぼくもびっくりである(棒

Creative Commons License