2014-11-24

しょせんAO入試は問題だぞ、アメリカだってな

AO入試で入学したKO生が、小4だと偽って衆議院解散に関してごにょごにょ画策した結果、ネット民からナイツオブラウンドを受けて試合終了…

にしてあげればいいのに、被害はなんとAO入試そのものにまで拡大、こんなことをほざく奴まで出てきた。

これは早慶などの最難関私大でも変わりません。有名人から推薦状がもらえて面接の受け答えができれば、大抵の所には受かります。

一方、アメリカのAO入試では、例外なく学力試験が課されます。

SATと呼ばれる日本のセンター試験のようなテストがアメリカには存在し、アメリカの大学受験志望者はほとんど例外なくこれを受けさせられます。

科目数も少なくありません。数学、国語読解力、国語記述力の基礎3科目に加え、志望大学に応じて生物・化学・物理・米国史・世界史・英文学などの個別教科の試験も行われます。

こういった学力選考にプラスして、推薦状、小論文、内申点、面接などの試験を課すのがアメリカの「AO試験」です。

日本のAO入試がグサグサで、アメリカはそうではないと言いたいのかもしれないが、SATのザル具合を甘く見てもらっては困る。数学は日本の中1の練習問題レベル、英語もネイティブのエリートなら満点続出(当時在米2年の筆者でも上位10%くらいは取れた)、科目別のやつも至って平易である(ちなみに科目別の数学というのもあるが、これも驚くほど簡単である)。どうせ自分はSATを受けたことすらないのに、出羽守で引っ張りだしてくるところに、甘美な意識の高い香りがぷんぷんする。

筆者もAO入試には反対である。が、それは日本のAO入試がザルだからとかいう実装レベルの話ではなく、そもそもコンセプトとして、大人が18歳前後の青少年を書類で判断するという選考方法が、いたって理不尽で、不遜に映るからだ。以前も書いたが、アメリカではAO入試のせいで、大人に媚びを売り、将来の成功と名誉を手に入れるべく青年時代を駆け抜けた結果、20代中盤で人生の羅針盤が狂うエリートが毎年生まれている。

必ずしも一発入試が万全だとは言わない。だが、さしてアメリカも知らないくせに、こういう炎上イベントがあるたびに浅はかで無為な日米比較をされる方々は、見方によっては小4を騙る大学生よりもペテン師ではなかろうか。

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