2012-08-15

ソフトウェアに関する英語でよくあるミス

ソフトウェアエンジニアの仕事はいいソフトウェアを書くことなので、別に英語のミスなんか二次的な問題なのだが、Twitterやメーリングリストで、日本人(と思われる)ソフトウェアエンジニアがよくするミスについて、メモしておこうと思う。何かの役に立ったら幸いだ。反響があれば、あとからここに足していくかもしれない。

  1. software/middleware/hardwareは常に単数:softwares/middlewares/hardwaresとはまず言わない。どうしても数えたい時は"a piece/pieces of software"とするのが妥当。
  2. codeも基本的に数えられない:"I wrote codes"とか"I can't deploy codes"とかいう表現を散見するが、これも間違い。ただcodeに関しては、暗号という意味もあり、こちらは数えられます。"Secret codes"とかいうのは普通に見る表現である。
  3. プログラムはcrashするが、なかなかclash/crushはしない:「プログラムがクラッシュした」のクラッシュは"crash"です。ちなみに"clash"は(意見などが)衝突することで、"crush"はぶっ潰すみたいな意味です。日本語だと全て「クラッシュ」になってしまうので、わかりづらいのかもしれない。"Fluentd is crushing its competitors"みたいのは正しい使い方。
  4. infrastructureの前の冠詞は場合による:これは説明が難しいのだが、概念としてのインフラの話をする時は、冠詞はつけない。例えば"I work on infrastructure at GREE"みたいに言う。その反面、実存しているインフラについて言う時には冠詞がつく。この場合は、冠詞+(副詞)+形容詞+infrastructureみたいな場合がほとんどのような気がする。例えば"Google has a highly scalable infrastructure"みたいに。複数形で使うのもアリで、"Over the last 10 years, I've seen various server infrastructures as a backend engineer."みたいに言うこともできる(が、その場合は"various server infrastructures"よりも"all kinds of server infrastructure"の方が語感がいい気がして、その場合は単数形になる)。
  5. You can't throw a query:「クエリを投げる」の直訳なのだろうが、表現としてオカしい。queryをそのまま動詞として使うか"issue/submit a query/queries"とした方がよい。1
  6. JSONの発音:JSONの発音はJasonの発音とは大分違う。日本語で発音を転記したところでほとんど意味はないのだろうが、Jasonは「じぇい!すん」でJSONは「じぇそおーん」って感じ。2どっかでJavaScript関連のビデオでも見て確認するのが一番。


  1. "submit"でもいいのではという@muga_nishizawaの指摘を受けて補足。

  2. miyagawaさんいわく、どうやら、最近はJSONもJasonと同じように発音することも多いようだ。

Creative Commons License