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バスの広告に思う。

先日、赤信号で止まっている時、ふと横を見たら、隣の車線の市営バスの広告が目に入った。

写真には収まらなかったが、"Roddick. McEnroe. Need we say more?" (ロディック。マッケンロー。これ以上言うことあるか?)というキャッチコピーの横には、しかめっ面をしたロディックと、しかめっ面のふりをしたマッケンローの写真があり、広告の右上に、キャッチコピーの半分くらいのフォントで、"SAP Open"と書かれている。まあありふれたテニスの大会の広告だ。

でも、"Need we say more?"っていうが、そりゃ沢山言いたいことがある。ジョイコビッチはどこだ。ナダルは、マレーはどこだ。全盛期を過ぎたとは言え、フェデラーはどこやねん。ロディックは確かにサーブが速いし、見ていて面白いが、2003年に全米オープンで優勝してのを最後に、グランドスラムから遠のいている。マッケンローなんて20年以上前に活躍したオッサンだ。そんな二人をデカデカと出してきて「これ以上言うことはあるか!?」と言われても、ツッコミを期待しているとしか思えない。

が、そこで重要なことに気がついた。そうだ。これはアメリカの広告だ。Mountain Viewというアメリカの街のEl Caminoという通りを走る市営バスの広告だ。この広告の対象は、アメリカ人なのだ。日本がメジャーリーグや欧州サッカーの報道をする時に、真っ先に日本人選手の活躍を伝えるのと、大して変わらないのだろう。確かにジョイコビッチやナダルの方が、世界ランクは上だ。でも、アメリカ人の間では、ひょっとしたらマッケンローやロディックの方が知名度が高く、未だに人気があるのかもしれない。

そこまで考えて、もう一つ別の可能性を思いついた。ビジネス的な、大人の理由だ。ひょっとしたら、ロディックとマッケンローには、同じスポンサーがついているのかもしれない。はたまた、本当はナダルとジョイコビッチで"Nadal. Djokovic. Need we say more?"ってやりたかったのだが、予算の関係で、旬を過ぎた二人に落ち着いたのかもしれない。それとも、SAP Openに出る選手の中で、知名度とギャラの両方の面で、一番コスパが高かったのが、ロディックとマッケンローの二人だったのかもしれない。

広告って面白い。

2012-02-15