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三木谷氏@Startup School

スタートアップ業界に詳しい人ならご存知かとも思うが、毎年この時期に、Startup Schoolなるイベントがある。起業家の卵に発破をかける講演会で、毎年、数々のスタートアップ界のアイドルや著名人が登壇する。

その舞台に今年満を持して現れたのが、楽天の三木谷社長だ。外部の資本もなしで、誰になんと言われようと15年足らずで世界展開をする企業を作っただけのオーラは、ライブストリーム越しでも伝わってくる。インタビューを聞いていた限り、なかなか面白い話をしていたし、日本のビジネスマンとしては英語が上手だと感心したのだが、会場の聴衆はあまり興味がなかったらしい。

参加者のひとりが、三木谷さんのセッションをこう振り返っている

The audio was too low during this talk and it was the second to last of the day so I zoned out for much of it. I was surprised by how many walked out during this talk.

音響が低過ぎたのと、最後から二番目だったので、大部分ぼーっとしてしまった。あと、このトーク中に沢山の人が会場を後にした[1]のに驚いた。

何も三木谷氏の話がウケなかったと言いたいわけではない。中には単に時間の都合上去らなければいけなかった人もいるだろう。ただ、アメリカで長いこと生活をしてきた日本の血をひくものとしては、ふと考えてしまう。

(日本語訛りだとやはり聴衆はしらけるのかな)

(「所詮Pinterestというシリコンバレーのプリマドンナに大金を貢いでStartup Schoolの席を買ったんだろ」と思われているんでは)

(もしPinterestのファウンダーのBen Silbermannが同じ枠だったら、同じく沢山の人が会場を後にしたんだろうか)

これらはいずれも邪推の域を超えはしない。ただ、ぼくがこう思うには、何か根本的なコンプレックスがあるのだろう。そして、そのコンプレックスは、おそらく僕特有のものではない。日本国外に長くいる日本人の血をひく人たちが、程度の差はあれ、皆もっているものではなかろうか。

正体こそわからないが、このコンプレックスは、海外にいる日本人たちが「私は日本人で初めて〇〇を〜」と誇らしげに語るのを見聞きする度に感じる感情と、無関係ではないと日頃から思っている。


  1. 実際に会場にいた大学時代の親友も「なんかミキタニって人の時にごそって人がいなくなったんだよ!」と言っていた。

2012-10-23